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規制委で火山専門家が九電の噴火予知などの根拠に疑問

2014.08.27 22:42|川内原発
昨日の記事で明確になったように、脱原発を一歩でも進めるためには、そして原発の再稼働をしないと原発輸出に走れない原子力村や財界の企てを挫くためにも、原発の再稼働を少しでも遅らせて、原発にすがりつくことが経済的に見合わないと電力会社に判断させること、そして脱原発の世論を一層喚起することが必要です。

原子力規制委員会は、すでに川内原発の火山の影響評価が、火山基準を満たしているとする九電の判断を認めています。

しかし、規制委員会の火山基準の作成に火山の専門家が入っていないという市民からの指摘に対応するかのように、規制委員会は、8/25火山学者を集めた「第1回 原子力施設における火山活動のモニタリングに関する検討チーム」の会合を開きました。

川内審査 専門家「待った」 規制委・九電に疑問続々(8/26 東京

この会合は、一般的な巨大噴火リスクを検討する会という位置付けでしたが、火山の専門家から川内原発に関する意見が相次ぎました。

8/11 当ブログでお知らせした「東洋経済」内の記事(「規制委の火山リスク認識には誤りがある」)に登場していた、藤井敏嗣(としつぐ)・東大名誉教授(マグマ学)が専門家の1人として発言しました。

*******************
藤井教授は、島崎委員より、T.Druitらがネイチャーに書いた論文について少し解説をしてほしいということだったのでと前置きをしました。

この論文の重要性
① この論文に基づいて、巨大噴火の可能性が十分に低いと判定するための根拠の一つとされた。
② モニタリングによって、巨大噴火を知ることができるという根拠の一つとされた。
③ 異常な発現から巨大噴火に至るまでの期間が数十年~100年あるので、安全に廃棄物を移動できる期間があると。つまり、予知から噴火までの期間に余裕があるということの根拠に使われたのもこの論文。

この論文は、今回規制庁や九電が、巨大噴火を判定する或いはモニタリングを基盤にする時に使用した重要な論文。

内容は紀元前17世紀に、サントリーニ火山で40-60 km3のマグマを噴出したカルデラ噴火であるミノア噴火噴出物中の斜長石斑晶を解析して、カルデラ噴火に至るマグマ溜まりのプロセスを議論したもので、岩石学の論文なので内容は難しいです。
規制委員会サイト 藤井教授の資料

要するに、藤井教授のまとめによると
1. Druitらは3500年前のサントリーニ火山のミノア噴火では、準備過程の最終段階の100年間に数~10km3のマグマ供給があったということを述べただけで、カルデラ噴火一般について述べたものではない。(藤井教授がDruit本人に確認したところ、一般則を自分は述べたつもりはないとのこと)

九電は、論文で100年間に数~10km3のマグマの供給があったことを根拠に、毎年0.05~0.1km3マグマの供給があることになり、これは十分にモニタリングできるので、噴火時期予知も出来ると理解したようだ。

2. マグマ供給に見合うだけの隆起が起こるとは限らず、地溝帯のような所では全体的に沈降している所にマグマは溜まるわけだから、隆起が生じないか少ない可能性があることもDruitら自身が議論している

3. 岩石学的に言うと、マグマの中の水の量がどうであったかということを議論していないので、Druitらが根拠に使った元素は水の量によって変化するため、場合によっては、これが変わる可能性はある

4. この論文がよく使われるのは、2012年に公表されたわけだが、その後反論がないから正しいという評価されるのは不適切である。 岩石学の場合、追試を行うことは困難であるので、間違っていたとしても改訂されるのは数十年後になることも稀ではない。否定されないから正しいという根拠はあり得ない
例えば、1950年代に箱根火山についての優れた論文が出たが、それを塗り替えるような論文が出たのは2000年代に入ってから。

ひとつのカルデラ噴火でこういうことが見つかったので、他のカルデラ噴火でこれが一般化できるかどうかという研究が行われた上でやるべきである。
これがモニタリングで巨大噴火を検知出来るとする、あるいは数十年前から出来るとするというように、これがすべての例に当てはまらない可能性をしめしていると思うので、これだけに頼るのは非常に危険だと思う。
***************
規制委員会 8/25 「第1回 原子力施設における火山活動のモニタリングに関する検討チーム」 動画 45分30秒~
原子力規制を監視する市民の会 該当フログ

火山の影響についての九電や規制委員会の判断の根拠がぐらつくような指摘があったということです。
規制委員会は火山ガイドを火山の専門家なしで作り、九電は一般化できない論文を根拠に巨大噴火の予知は出来るから大丈夫であるとして、それを規制委員会は承認したというわけです。それが公になりました。
さて、どうするのでしょう。 この会合はガス抜きとなり、白をきり続けるんでしょうかね。

会合では降灰に対する危険性を指摘した専門家もいたようですが、広島の土砂災害でよくわかったように、火山灰や火砕流が原発を襲ったら、福島を上回る災害になることは想像出来ます。

この会合についての報道は一応ありますが、表層的な描写に終わっており、読んでも重要な問題点がどこにあるのかを理解するのは難しい有様。

東京新聞のみ、

川内原発の審査の中で、火山の専門家から意見を聴いていれば、規制委の判断は違う展開になった可能性がある。
しかし、同委の担当者は「川内の審査結果案に変更はないと思う」と報道陣に述べた。



この会合は来週中間とりまとめをするそうです。



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