年末から六ケ所再処理工場に不穏な動きがありましたが、いよいよ再処理工場が再稼働の準備を始めたようです。
再処理工場 MOX燃料工場 批判の中 再開着々福島第一原発事故を受けた新たなエネルギー政策が決まっていないのに、使用済み核燃料を再利用する「核燃料サイクル」事業の中核的な二施設で、試験運転や建設を再開する動きが出てきた。核燃料サイクルは中止になる可能性があり、そうなれば不要な施設となる。専門家からは批判の声が出ている。・・・・・
・・・・・福島第一の事故を受け中断された事業が再び動きだすのは、
使用済み核燃料から再利用するプルトニウムとウランを取り出す再処理工場(年内に完成予定)と、取り出したプルトニウムなどを新たな核燃料につくり直すMOX燃料工場(2016年に完成予定)の2つ。両工場とも電力各社が出資する
日本原燃が青森県六ケ所村で運営する。
再処理工場では10日、プルトニウムなどを取り出した後にできる高レベル放射性廃液をガラス固化体にする溶融炉で、
温度を上げる「熱上げ」がスタートした。まず放射性物質を含まない模擬廃液で試した後、実際に使用済み核燃料を使って試験する。
一方のMOX燃料工場では、原燃が早ければ3月にも建設工事を再開するという。
しかし、新たなエネルギー政策が定まらない中での再開はさまざまな問題がある。
再処理工場では、二つある溶融炉のうち、実際に使われて極めて高い放射能に汚染されたのは一つだけだが、今春以降はもう一方の炉も試験する予定だ。原燃は「準備が整い次第、試験を再開したいと考えていた」とコメントしている。ただ、
核燃料サイクルが中止になれば、厳重な管理が必要になる高濃度の放射性廃棄物を増やすだけの結果となる。
京都大原子炉実験所元講師の小林圭二氏は「高速増殖炉『もんじゅ』の稼働が(事故で)つまずいており、再処理工場を動かすこと自体に意味がない」と指摘。見直し議論が進む中で「試験再開は世の中の動きと隔絶している」と批判する。
MOX燃料工場の建設工事も、同様に政策が変われば、不要の施設となるだけ。・・・・・

工場内の写真 圧倒されますね。(
1/12 東京)
記事に依ると2つある溶融炉のひとつしかまだ動かしていないということなので、それを動かす前に再処理を止めないと、その溶融炉自体が、高濃度汚染物になってしまいます。 工場を壊すだけなら放射能は出ませんから。
何故、今なのでしょう。 夏前に日本のエネルギー政策が決定して、脱核燃サイクルということになる前の最後のあがきの様な不穏な動き。 本当に動かせるのでしょうかねぇ。
しかし、失敗すると非常に厳しいことになりそうです。
とても不安です。

脱原発世界会議
14日(土)15:00~16:45 福島原発事故で何が起きたのか
15日(日)10:00~11:45 問題だらけの原子力
のゲストのエドウィン・ライマン博士(憂慮する科学者連盟(米国))は、サイトの説明を読むと、プルサーマル発電やMOX燃料の危険性を前から訴えているようです。
関係する記事を探してみました。
エドウィン・ライマン/Edwin Lyman
プルサーマルの闇
福島第一原発3号機を世界は固唾をのんで見守っている
アメリカの物理学者、エドウィン・ライマン博士は長年にわたりMOX燃料の危険性を指摘してきた人物として、世界的に知られる。日本の原発事情についても詳しく、2006年には青森県知事宛てに六ヶ所再処理工場の運転に反対する書簡を送ったこともある。そのライマン博士が福島第一原発3号機をめぐる危機と、日本が推進するプルサーマル計画への危倶を語った。
かなり前から日本でも講演など活動をしているようで、こういう人の存在を全く知りませんでした。
「脱原発世界会議」はこういう人の話も聞けて非常に有意義です。
脱原発派ではない人も、是非聞いて反論してもらいたいと思います。 そういう市民の会議です。