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脱原発にめざめました。
再生可能エネルギーにも大いに興味あり。
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11/28 そもそも総研「そもそもベストセラー『原発ホワイトアウト』の著者は何を語るのか?」

2013.11.28 22:29|そもそも総研たまぺディア
タイムリーに、読んでみたかった話題の本とその作者について取り上げてくれました。
具体的には理解できていない総括原価方式などもわかり易く説明されていて、ますますこの本読みたくなりました。
秘密保護法についても問題にされています。

11/28 そもそも総研たまぺディア「そもそもベストセラー『原発ホワイトアウト』の著者は何を語るのか?」
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玉川: 小説『原発ホワイトアウト』は発売2ヶ月で、発行部数13万部突破。だいたい10万部でベストセラーなので、だからこれはベストセラー。
内容は、あまり言えないが、政・官・財が三位一体となって原発再稼動に向かい、やがて再び原発事故が起きてしまうという小説。

その内容よりも、今回注目したのは著者の若杉 冽さん。 ペンネームで本名ではない。
東大法学部卒 国家公務員I種試験合格 現在霞ヶ関の省庁に勤務して、本の中身に関しても知り得る立場の現役キャリア官僚。

こんなことが本当に起こるのかも含めていろいろ聞きたいことがあり、申し込んだらいいですよということで伺った。 まず何について聞いたかというと、小説という形をとってまで、何が一番伝えたかったのか? を聞いている。

このコーナーでのインタビューは、原則として顔出しの人しか今までやっていない。そういうスタンスでやってきた。だが今回は、最後まで見てもらうとわかるが、どうしても本人であるということを明かせないということを私も納得したので、所謂官僚としてIDも確認した上で、話を聞いている。

玉川: この本をなぜ書こうと思ったのか?
匿名で『原発ホワイトアウト』を書いた現役キャリア若杉 冽さん: 福島(第一原発)の事故の後に、事故の原因もわかっていない、対策も従って出来ていない。それで福島で避難されている人は何十万人もいる。福島の子どもたちは外で遊ぶことすら怖くてなかなか出来ない。

そういう状況の中なのに、再稼動しようという人たちがいる。それがちゃんとすべてどういう理由で再稼動して、どういう手続きで再稼動するというのを、やはりきちんと国民の皆さんに伝えていかなくてはいけないなと、そういう風に思ったわけ。

玉川: とにかく一番伝えたかったのは何ですか?
若杉: 電力のモンスターシステムだ。
我々が払っている電気料金の中に、非常に大きな無駄があって、本来競争的にやれば払う必要のないようなものが支払われていて、それをたまり金のように集めて・・・
(説明)若杉氏が小説に書いた“電力のモンスターシステム”とは、
ある電力会社が、工事や資材の購入、施設の清掃業務に至るまで、取引先業者に仕事を発注する際、相場の2割増の価格で発注する。その内1割5分は取引先の取り分とし、残りの5分を電力会社と複数の取引先で作った業界団体に預託させる。
そして、その預託金で、政治献金やパーティー券購入、マスメディア対策に充てているという。

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電力会社の取引先への発注額は、年間およそ2兆円。業界団体の預託金は800億円にのぼり、これらすべてが、コストとして認められ電気料金に転嫁される。これが小説の中で描かれたモンスターシステム。
その前提となっているのが、電気料金の総括原価方式。
現実の総括原価方式について、若杉氏は問題点をこう指摘する。
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玉川: 普通は巨額のお金がかかるということは、巨額のコストがかかるということで、普通の民間企業は、コストがかかることは嫌がるわけだが? コストが低ければ低いほど利益が大きいわけだから、そうではないわけか。
若杉: 玉川さんもよくご存知の通り、(電力会社)はお金がかかればかかるほど消費者に転嫁できる仕組みが、総括原価方式なわけだから、これはかかればかかるだけ、利ざやというか、たまり金は沢山増えるということです。

(説明) 日本の電力業界は全国を10エリアに分け、その地域ごとに一社が電気を供給するという地域独占のシステムになっている。

そして、各地域における電気料金の体系は、総括原価方式をとってきた。この方式は、電気を供給するために必要な資産に一定の割合(約3%)を掛けて利益を算出するために、資産が大きければ大きいほど利益も大きくなる。
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玉川: 私も思い出したが、電力会社の利益は、総括原価方式の元では、要するにコストがかかればかかるほど利益が大きくなる。
若杉: 相場から見ておかしくないギリギリの値段で高め高めに発注する。それで皆から喜ばれる。それでちょっとたまり金を預託してもらうと。
その使い道は、私たちのこういう仕組みを守るため、皆の利益のためにつかいましょうね。

玉川: 一番守りたいのはどこなのか? 原発を動かしたいところなのか? 総括原価方式という方式を守りたいのか? それとも地域独占を守りたいのか? どれが一番重要なのか。
若杉: 一番守りたいのは、地域独占であり、総括原価方式。その中で、最も金がかかるのは原発だから、効率よく金が儲けられるのは原発だから、原発ぜひやりましょう。ということになるわけだ。
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(スタジオ)
羽鳥: 本当に官僚か?
玉川: IDをみせてもらった。そして実際会っている顔と写真を一致させて、本当に官僚だなと確認した。
松尾: 何省というのは言えない。
玉川: それは言えない。
羽鳥: これは、犯人探しは始まっている?
玉川: 始まっているらしい。
松尾: 犯人探しが始まるということは、ひょっとして中に書かれて困ることが書いてあるから犯人探しが始まったということ・・・。
赤江: 電力のモンスターシステムってひどくないですか?
玉川: これは事実なのかと。若杉さんは小説全体に対して、自分が見知った事実と人から、同僚を含めて、聞いた事実を併せて小説という形にして書いていると語っている。
松尾: 通常、こういう現実的なムードで書かれた小説は、中の人が読んだらまあ読み物としてはおもしろいがでも実際にはそんなことないと一蹴するのが多いと思うが、中の人が書いたら、結構スキャンダルじゃないのか。
玉川: そこは、何で小説という形式をとったのかを後で話したいと思うが、とにかくそのモンスターシステムを伝えたかったということだ。
高木: 私は読んだが、モンスターシステムを読んだ時に、これが本当だとしたら、一企業の電力会社が最大のお金で、任意団体という抜け道を使って、お金をばら撒いて政治家を買っているということ。本当に読むと、その恐ろしさが何倍にも伝わってくる。これが事実だとしたら、凄いショックだ。
松尾: アメリカの銃規制と似たような構造だ。

玉川: 一番気になる再稼動に関してだが、若杉さんはどのように考えているのかを聞いている。

(説明)小説では、福島第一原発事故後、電力会社や政治家、資源エネルギー庁の幹部などが原発再稼動につき進む姿が描かれ、ラストは最悪の事態を招くというシーンで締めくくられる。

玉川: 若杉さんの本は、結局事故はまた起こるということを書いているわけだが、このまま再稼動に向かっていったら、どうなると思うか?
若杉: やはり安全性の検証とか、そういうものも不徹底だ。原発そのものも、日本の原発の安全性は世界最高水準ではないし・・・
玉川: ありませんか?
若杉: ヨーロッパの最新の原発のほうが、格納容器は大きいし、屋根は二重になっていて、飛行機が墜落しても大丈夫になっているし、(稼動中の原発でも)下のところにはコアキャッチャーといって、メルトダウンをした燃料をちゃんと水で冷やすような機械も、ヨーロッパの原発にはあり、決して日本が今進めている原発は、世界最高水準の安全性とは言えないと思う。

(説明) 原子力コンサルタントの佐藤暁さんによると、フィンランド・オルキルオト原発では、メルトダウンした場合に備え、炉心燃料を閉じ込め冷却し、放射性物質の拡散を抑制するコアキャッチャーがついた最新型が稼動中。
フランス・フラマンビル原発では、格納容器の壁が二重構造の最新型を現在建設中だという。 しかし日本ではそのような最新型の原発は導入されているところはない。

若杉氏は、電力会社だけでなく、原子力規制委員会や原子力規制庁も、本質的には事故以前と何ら変わらないと指摘する。

若杉: 結局、(原子力)規制庁が見ているのは、原発の敷地内のことだけだが、原発の敷地以外のところにも原発を致命的に脅かすような欠点がいっぱいあるし、それからいざ事故が起きた時に、本当に皆が避難できるかというのも、全然解決されてない。

考えてみてほしいが、もし自分が原発の近くに住んでいて、メルトダウンが起きていると聞いたら、皆血相変えて逃げますよね。何をやらなくてはいけないかというと、大渋滞が
起きないようにするためには、必ず自家用車の使用を禁止しなくてはいけない。だがそんな法律はない。
だから皆血相変えて車に乗って逃げていこうとして、そこで大渋滞だ。
それから、バスが来ると言っても、いざメルトダウンが起きている原発に向かって走っていくバスの運転手さんなんて、そんな人誰がいるだろうか。
自衛隊とか消防隊とかそういう人でないと、とてもそういうことは出来ない。
そんな命を捨てる覚悟というのは、普通のバスの運転手さんにはないわけだから、そういうようなことをきちんと法制化までしていかないと・・・。

玉川: 若杉さんは、再稼動に向かっている状況をよくないと思っているということか?
若杉: そこはいろいろな考え方、いろいろな正義があると思う。 だから、再稼動に向かっていこうとしている人たちも、ひとつの正義に立ってやっているのだが、本当にそれでいいのかと。
何が従うべき正義かというのは、国民が決めるべきだと思うのだが。
国民の皆さんにきちんとしたことを伝えないで、裏でこそこそ再稼動しようとしていると。これずるいのではないかと、卑怯なのではないかと、そういう風に思ったわけだ。

玉川: 福島の事故で、原発が安全でないことは、日本人皆わかったわけだが、それでも再稼動していく。 危険があっても再稼動するという本当の意味はどこにあるのか?
若杉: 本当の意味は、これからも原発というのは1基あたり巨額なお金がかかるから、そこから生み出される蜜に、皆で群がりたいということだ。

(スタジオ)
羽鳥: あの事故があっても、そういう意識が続いているということか。
玉川: やはりシステムといい、考え方といい、それを正義と思っている人は、特に中枢部には多いと。
国民一般との乖離というものを若杉さんも感じているからこそ、こういう小説を書いたのではないかと思う。

玉川: 何故小説というスタイルをとったのか? ノンフィクションで、実名で出したほうがもっと波及効果がよかったのではと思って聞いた。

玉川: これ小説というスタイルをとっているが、その理由は何か?
若杉: 私自身は、いろいろ直接・間接で、無理やり再稼動しようとしていること見聞きしているわけだが、これを逆に事実として出すとなると、自分自身が直接見聞きしたことを出した場合には、これは国家公務員法との関係でも問題が出てくるかもしれないし、間接的に見聞きしたことなら、それはウラがあるのか?と言われて、なかなか私自身が本当にリアルに感じているこの再稼動に向けた進軍ラッパの音を、皆さんに伝えたいと思っても、逆にノンフィクションというか、報道という形だと伝えるのに非常に限界がある。

私に伝えてくれた人だって、それが流れることは前提としていなくて話している場合も多いから。

玉川: これちょっとずれるかもしれないが、今政府は、秘密保護法(案)を通そうとしているわけだが、これが仮に通った場合に、「いや原発のことなんかは大丈夫だよ」と、私が町村さんにインタビューしたら、そういう風に言っていたが、これはどうなると思うか?
若杉: 私が今回の小説を書いた時に、直接見聞きした事実と、間接的に見聞きした事実、この2つをベースにしたということだが、この間接的に見聞きする部分は、秘密保護法(案)が通ってしまうと、なかなか私の耳には届かなくなってしまうだろう。

私が本で書いたようなことを読んで、それでもいいよと、それでもいいと、それでも原発再稼動しても構わないと本当に皆さんが思うなら、それは僕はひとつの結論だと思うが、本当のことを知ってそれでもいいよと、僕は皆さん言わないのではないかと思う。
それなら、やはり伝えなければいけないなと。

(説明)本名を明かすことなく、『原発ホワイトアウト』を書き上げた現役官僚である若杉氏。自身の今後についてはどう考えているのか。

若杉: 私が身分を明かした瞬間に、おそらく大臣官房付になったりとか、或いは・・
玉川: 古賀(茂明)さんか・・・(苦笑)
若杉: ええ、そういうことになるわけだから、できるだけ政権の中枢に居続けて、耳をそばだてて、目を大きくして、いろいろなことをこれからも見聞きして、同じように許せないようなことがあったら、皆さんに伝えていくということを、出来るだけ長くやりたいと思っているわけ。
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(スタジオ)
全員でため息
玉川: 確かに古賀さんか・・・と僕は言ったが、確かに古賀さんも実名で本を出した。やはりいられなくなった。やはりいろいろな話が入ってこなくなった。だから若杉さんの手法がいいのか悪いのかは別にして、それも含めて、

今日のむすび: 心ある官僚たちよ、どういう国になっても”真実“を国民のために伝えてほしい。どんな手法でもいいので・・・と今回思った。

松尾: 昔、今の憲法ではなくて、言論の自由や集会の自由がなかった時に、言いたいことを言おうと、ものを言えば唇寒しの時代に、苦肉の策で演説ではない歌ですと、演歌という名前で川上音二郎なんかが歌ったオッペケペ節、のん気節みたいな流れがあるが、そういうところに彼はあるということか。国民全体がそういう風になろうとしている・・・
玉川: 可能性もある。 私はそういう危険性を、この秘密保護法についても感じるし、秘密保護法が成立しまうと、真に迫る小説すら書きにくくなると若杉さんが言っていたのが印象的だった。

赤江: いかに巨大なものと対峙しているのかがよく伝わってきたが、その巨大になっている原因が総括原価方式であるならば、そこを根元から変えていくと風にはならないのか。
玉川: 今は政府も発送電分離を進めていくとなっていて、これが本当の意味での発送電分離が行われていけば、総括原価方式も限定される形にいくのではないかと思うが、ただ
送配電網というのは、総括原価方式が守られるのではないか。
いずれにしても大きな力をもったものが残るのでないかと思うので、なかなか難しいところかなと思う。

羽鳥: この方が、間接的に見聞きした部分も沢山あるということだが、書かないまでも同じ思いを持っている官僚がいるということか。
玉川: 後は雑談の中で、この前こんなことがあったという話も材料として書いているということだろうし、官僚、官僚といつもひとまとめにしてしまうが、古賀さんやこの若杉さんもそうだろうが、このままではいけないという官僚も実際にいる。本当は、政治はそういう官僚と一緒に国を変えていかなくてはいけないのではないかと、僕は思っているが、そこもちょっと残念な感じになりつつあり、困ったなというそもそも総研でした。

(以上)


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