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2/6 そもそも総研「そもそも貿易赤字の本当の姿ってどんなもの?」

2014.02.20 22:23|そもそも総研たまぺディア
本日は「そもそも総研」がなかったので、2週間前のものをご紹介いたします。

日本が少し前から貿易立国でなくなり、そもそも輸出企業は全体の3割ほどで、内需の国になっているといわれて久しい。 先頭を切って成熟国家になった日本が、どのように産業構造や社会構造を変えて生き残っていくかということは世界中から注視されていることがなかなか国民に知らされずにいます。
このように数字が出てからではもう遅いでしょうに。
それでも誰も新しい日本の絵姿を見つけられずに、旧態依然としたアベノミクスや2020年オリンピック便乗政策しか思いつかないこの国に改めて愕然とします。

貿易赤字という着眼点はよいのですが、派生する問題点が多岐にわたってしまって整理がついていないので、ひとつひとつを深堀りしてもらいたい。
この日は、高木さんの"エコノミスト誤算発言はおかしい"や"セーフティネット"の突っ込み発言が秀逸でした。

2/6 そもそも総研たまぺディア「そもそも貿易赤字の本当の姿ってどんなもの?」

3年連続の貿易赤字 どんな影響がある?

玉川: 1月27日発表 財務省貿易統計によると 去年(2013年)の貿易収支は11兆4803億円の赤字で、3年連続の赤字。  

貿易収支の推移
P1040264-s.jpg

ずっと黒字だったので、黒字なものだというイメージがあるが、赤字がぐっと大きくなってきている。大丈夫なのか。 そもそも貿易赤字って本当に悪いのかというところから入りたい。

そもそも貿易赤字とは?
輸出-輸入=貿易収支  輸出が多いと貿易黒字、逆に輸入が多いと貿易赤字ということ。
今貿易収支の話をしたが、ここの黒字、赤字というだけでは根本的な意味はない。
実は、貿易収支というのは、経常収支の中のひとつ。


P1040265-s.jpg

経常収支とは
貿易収支 +  所得収支 + サービス収支 + 経常移転収支
経常収支が家計だとすれば、貿易収支は給与収入と支出みたいなもの。
その他に、所得収支というものがあって、これはいわゆる投資。 海外に対して投資した分の利子や配当が入っている。

貿易収支が赤字でも、所得収支は黒字だ。 経常収支という国全体の収支でみると2013年はまだ黒字ところが、9、10、11月の月別でみると、赤字になってきている


経常収支が赤字になり、これが続いていくとこれはやはりまずいという話があり、どういう風にまずいのかをクレディ・スイス証券 チーフ・エコノミスト 白川浩道氏に聞いた。

玉川: 場合によっては、経常収支も赤字になっていくかもしれないとなってくると、場合によってこれは日本にとってまずいのではないのか。

白川: 毎年毎年日本がもし経常収支が赤字になるということは、今日本はなんとかギリギリ年間ベースは黒字ですけど、いわゆる純債権国、お金を貸す状態にある国、お金が余っている国という状態から、お金が足りなくなる国ということになる。 


ということは、毎年海外からお金を借りなければいけない国になると、外国人は日本人と同じ金利では貸してくれないので、金利が上がり始め、その分国債の利払い費が増え、赤字が増えて、またそうして高い金利を要求されて、という悪いスパイラルに入ってしまうリスクが上がってきている。

P1040266-s.jpg


(スタジオ)
玉川: 今までずっと経常収支が黒字ということは、日本の外に貯金をいっぱいしているようなもの。 どんどん貯金していました。 貯金はいっぱい貯まっている。 でも経常収支が赤字になっていくと、まず貯金を取り崩さなければいけない。 取り崩すだけでなく、海外から借金をしなくてはいけない。

一番心配なのは、財政。 
今まで国債を発行しても国内に借り手がいたが、国内ならば金利が低く抑えられていた。 ところが国内で借り手がなく、海外から借りる割合が高くなってくると、そんな安い金利では貸せません、もっと金利上げてもらわないと困るということになると、金利が上がり利子として払う分も増える。 またそれでボリュームが大きくなって、借りる金額を大きくしなくてはいけなくなり、財政が悪化していく可能性がある。

経常収支の赤字から、財政悪化を加速させる可能性がある。(白川氏)

玉川: 財政が悪化する懸念がある。そうなるとまずいねということ。
ここまでは予備知識として頭に入れてもらって、では輸出と輸入の現状はどうなっているかをニッセイ基礎研究所経済調査室長 斉藤太郎氏に聞いた。

円安で輸出増のはずが貿易赤字・・・何故?

玉川: 2013年の貿易収支が出て、貿易赤字であるというと、我々は大変だなとすぐ思うが、実際貿易赤字の中身はどうなっているのか。

斉藤: 2013年はアベノミクスの効果で円安が進んだ。 円安が進むと、通常は輸出が伸びて貿易収支が改善するが、むしろ悪化したということでかなり意外感がある。

円安になれば輸出の量が伸びるはずだったが、そこがむしろ若干減少した。 
2013年を通すと輸出の数量は前年よりも減っている(前年比1.5%減)

普通は円安になれば価格競争力が増して、輸出の量が伸びるはずだが、それが伸びなかったというのが一番大きな誤算だと思う。

更に言うと、輸入がドル建ての割合が高い。 そうすると輸入の方が為替の影響を受けやすい。 だから、輸出の価格と輸入の価格を比べると、輸入の価格の方がより大きく上がっている。

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(スタジオ)
玉川: これ知っていました? 輸出が減っている。

貿易収支の現状の図
P1040268-s.jpg


2012年から2013年では、輸出額は増えている(6.1兆円)が、それ以上に輸入額が増えている。(10.6兆円)
理想的なのは、円安になったら輸出がバーンと伸びて、輸入の伸びを上回って貿易収支が改善するというのが狙いだったが、実際は、輸入量も減っている。

輸出量は価格×数量。 要するに数量が伸びていかないと輸出額も上がっていかない。 ところが数量が1.5%減っている。

アベノミクスは何を狙っていたのか

何故減っているのかは後でやるが、もともとアベノミクスとは何を目指していたのかを、再度考えておきたい。

経済政策の狙い
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金融緩和をして、円安にして、輸出が伸びるはずだった。 何故かと言うと、海外から見れば、同じものを買うのに安い金額で買えるようになるから、安くなったならいっぱい買おうよということで、輸出量が伸びるはずだった。

輸出量が増えるなら、いっぱい作らなければいけないから国内生産が活発になる。設備投資もしなくてはいけないということになると、そこにお金が入って、景気が回復する。 

そうすると、例えば給料が上がって、需要が増えて、また設備投資しましょうということになり、好循環になるというというのが狙いだった。

ところが、実際は円安から輸出が伸びなかった。誤算だった。



貿易赤字の正体 ①輸出が構造的問題で伸びなかった?

玉川: 何故輸出量が増えると思われたのが、増えなかったのか?
斉藤: 一言でいうと、海外生産シフト。 
日本の企業が、工場を海外にどんどん移転してしまったということで、もうそもそも国内であまりモノを作らなくなっているので、円安の恩恵を受けにくくなっていると思う。

(説明)
国が統計を取り始めた27年前と比べると、海外で現地生産を行う企業の割合はおよそ3割(32.5%)から7割近く(67.7%)に増えている。 この国内産業の空洞化が、円安になっても、輸出が伸びなかった理由と斉藤氏は指摘。

誤算はそれだけではない。

斉藤: 今回も円安でそれなりに輸出が伸びると思っていたが、少し見誤っていたのは、現地工場がこれまでは部品などを日本から輸入していた。 今は、部品を現地で調達する割合が高まっている。 ここ数年、現地で部品を調達して、現地で生産するという構図に変わってきている。

P1040270-s.jpg


(スタジオ)
玉川: エコノミストもみんな誤算だったと言う。 輸出が伸びない、量が伸びなかったというのは、大誤算だったというのをどう思うか?

高木: 誤算と言っているが、私みたいに経済に明るくない普通にニュースを見ているレベルの人間でも、例えば日本を代表するような製造業の会社が、海外に生産拠点をシフトしましたと。
その下請けをやっていた中小企業が、国内の仕事がなくなるから、やむなく一緒に海外に行くしかないと決断をしたと。でも実際行ってみたら、その大企業は現地で部品を調達して、現地の下請け企業との関係が強くなっているので、ちょっとお呼びでないよという扱いを受けてしまった位は、知っていた。 それ普通にテレビでやっている。

それを専門家や国の政策を決める人が、今になって誤算だったと言うのはおかしい。

玉川: 確かにそれはそうだが、我々も含めて、円安にすれば輸出が伸びて・・・と信じた人は多かったと思う。

松尾: その判断の材料が、過去のものを見て前例主義で見てきたということがあると思う。

玉川: 去年の今頃は、こういう風になって給料上がりますよという話をしていた気がするが、給料、実は基本給は下がってしまっている。 昨日厚労省から発表があったが。

一方で輸入は増えているということで、輸入が増えるというと、やっぱり原発止まっているからと思うが、実際はどうなのかを、日本エネルギー経済研究所 永富 悠研究員に聞いた。

貿易赤字の正体 ②輸入増は原発停止より円安が影響?

玉川: 貿易赤字に対して、化石燃料の輸入額が増えているのは間違いないわけだ。 この中でよく原発が止まっているから、化石燃料の輸入量が増えて、貿易赤字になっているというイメージがあるが、これは実相としてはどうか?

永富: 実際には、鉱物性燃料の輸入額は、2010年から2013年にかけて10兆円ぐらい増えていると言われている。 その中で輸入量が増えた影響は、10兆円のうち1兆円から2兆円ぐらいではないかと考えている。

玉川: というと、残りの9兆円、8兆円は何なのか?
永富: これは原油価格、エネルギーの価格と為替の影響。

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(説明)
永富氏によると、化石燃料の輸入額増加分10兆円のうち、量が増えた分が1.3兆円に対し、燃料単価上昇分が6.1兆円。 そして、円安による影響が3.5兆円と、原発停止後の3年間でみると、量以外の要因が8割以上に上るという。

アベノミクスはどう影響したのか?

玉川: 2012年と2013年を比べると、どういう違いがあるのか?

永富: 一番大きいのは為替の要因だろうと思う。 2013年の輸入量は0.2兆円小さくなっている

玉川: では量の寄与度は増えているのでなく減っているということか?

永富: これはやはり省エネの進展もあると思うし、気候とかの問題もあるし、もしかしたら 経済の影響もあると思うので、量は2012年から2013年を比べるとちょっと減っている。

玉川: 他はどうなっているか?

永富: 他の要因は、単価は1.3兆円でこちらも小さくなっている。 実は、2012年よりも2013年の方が世界的な趨勢で、特に石炭の価格がちょっと下がってきている

玉川: 輸入量と単価に関しては減っているということは、では何で増えているのか?

永富: 一番大きいのは為替の要因だと思う。 これだけで約5.2兆円あるので、やはりアベノミクス以降、超円高だったものが是正されて今足元1ドル100円ぐらいなので、為替が大きく動いたことが、化石燃料の輸入額の変化分に大きく寄与していると。


(スタジオ)
玉川: ということだ。 何となく原発が止まったからこれだけ貿易赤字が増えたというと、ちょっとそれは大袈裟かなという感じ。

松尾: ということは、原発が止まっても輸入量が増えたのではなく、為替の影響で赤字になったと・・・

玉川: 輸入量も増えているが、量の寄与度よりは国際的な単価の上昇と為替の影響の方が大きかったということ。
今後ではどうなっていくのか、貿易赤字は。 それに関して、白川氏に聞いている。

貿易赤字 これから定着? 原因は日本の高齢化・空洞化

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過去最大 およそ11兆4800億円もの貿易赤字。
果たして貿易立国と呼ばれてきた日本の今後とは?

白川: やはり、貿易赤字が定着する経済になったというふうに基本的には考えていいと思う。

玉川: 安倍総理が貿易赤字はずっと続くことはないと国会で述べているが・・・

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1/29 参議院本会議
安倍総理: 我国の貿易収支は、燃料輸入の増大などにより赤字が続いておりますが、政府としてはこの状態が恒常化するとの見通しは現在持っておりません。

玉川: ここはどう見るか?

白川: やはり、貿易赤字が定着する経済になったというふうに基本的には考えていいと思う。

(説明)
白川氏も生産拠点の海外移転が進んだことが、貿易赤字の一因だとしている。 そしてもう一つの要因は、“日本経済の成熟”が長期的な要因になっているとしている。

白川: 日本が高齢化してきていて、生産能力が人員的には落ちてきている。 それによって産業空洞化にも当然絡んでいるが、経済が成熟化するという言い方もあるし、高齢化でもいいが、高齢化すると何が起こるかというと、消費はするが生産ができない。 

ということは、外から物を輸入しなければいけないということだ。 だから空洞化で輸入が増えやすいということに加えて、やはり高齢化とか経済が成熟していく中で、自分たちが消費しているものを、かなり海外に依存しなければいけなくなってきたと。 この要因だ。

だから、輸入が増えやすいというのは当然あると思うし、輸出が増えにくいというのは空洞化だが、構造的要因なので、これは短期的な現象ではなくて趨勢的・構造的現象だから、元に戻そうとしても戻らないと思う。

(スタジオ)
玉川: 成熟化という言葉が出てきたが、人の一生に置き換えてもいいと思う。 若い時は貯金がない。 一生懸命働いて貯金をしていく。 定年になったら働かない。 これは貿易収支が赤字ということ。 要するに収入がないということ。 だけど生きていけないかというと、それまで貯めた分の利子で暮らしている人がいる。 年金も若い頃に払った分を戻してもらっているということ。 

日本経済ということで考えても、成長過程では貿易収支で稼いでくるが、それが海外に一杯貯まっている。 そこから入ってくる収入の方が、大きくなっている状況がある。 所得収支が。

そういう意味では、順当な経済の成長過程をたどっているとも言える。


今日のむすび: 輸出が伸びないのが構造的理由だとすれば、円安も赤字を増やすだけになるのかもしれない

松尾: 円安誘導というものの必要性の質が変わってきているということか。

高木: 経済が高齢化するというドキッとする例えがあったが、それは具体的に言うと企業の生産性が下がっているということ・・・

玉川: 生産性は上げていかなくてはいけない。でも日本はまだ生産性を上げられるだろうと海外から見られている。 それでいろいろな改革をやると見込んで海外は株を買っていた部分がある。 さっきの円安誘導はテクニカルな問題だ。 

だが本当に求めているのは、実態の体力を強くすること。 実態の体力はまだまだ上げられるはずだと海外から見られてきたが、本当に出来るのかと疑問に思う人が多くて、株が下がっている状況があるのではないかとも言われている。

羽鳥: 実態の体力を上げるということは、設備投資をするということか・・・

玉川: 要するに効率を上げるということ。
合理的な理由でなく、政治的な理由で守っている産業が今まで沢山あった。 北欧などはそういうものは退場してもらい、その替わり伸びるところにはどんどん人材が回っていくように誘導することも必要なのかもしれないと・・・

高木: あせって荒療治されても、セーフティネットがなくて失業の不安を抱えているようでは、経済は成長しないから・・・

玉川: もちろん、セーフティネットは整えた上でということだ。

赤江: 成熟した前例を行っているような国はあるのか?

玉川: 例えばスウェーデンはそうだ。 そういうわけでまだまだやらなくてはいけないとことがあるという今日のそもそも総研でした。





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