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3/5INsideOUT「激突か?棚上げか?日中尖閣問題」で孫崎氏、葉氏語る(2)

2014.03.09 11:04|外交安全保障
3/5 BS11 本格報道 INsideOUT
「激突か?棚上げか?日中尖閣問題」(2)

ゲスト: 孫崎享(元外交官)、葉千栄(東海大学教授)
VTR出演: 原田浩司(共同通信編集委員)
山口一臣(ジャーナリスト)、金子秀敏(毎日新聞論説委員)、金本美紀


尖閣をめぐって、日中間に棚上げはあったのか

山口: 緊迫する尖閣問題についてお送りしておりますが、先程来の話によると、1970年代に入って突然中国が領有権を主張し始めたということだが、日中国交正常化の時に、まあその問題は置いておきましょうと、さっき映像にもあったように、田中角栄さんと周恩来さんの会談でそういう話があったのではないかということが、ずっと今日まで言われているが、その問題はどうなったのかということで、これに詳しい孫崎さんから説明していただきたい。

孫崎: まず尖閣で、日本政府は棚上げがないと言っている。 本当に歴史的にそうであったかどうかということが・・・

山口: 棚上げはないと日本政府は言っているのか。

孫崎: そう、中国側が一方的に言っていることで、日本が合意したことは全くないと言っている。 こちらに栗山尚一元中米大使、日中国交回復当時の条約課長、基本的にすべて事務的なことをしている人が、こう言っている。

「1972年の周・田中会談で、棚上げという暗黙の了解が出来ていたというのは、その通りだと思います」

P1040380-s.jpg

もう一つ見てもらいたい。
次の社説は、どこの新聞社の社説でしょうか。
P1040381-s.jpg

「・・・・「触れないでおこう」方式で処理され、 ・・・問題を留保し、将来の解決に待つことで了解がついた。 共同声明や条約上の文書にはなっていないが、政府間の約束事であり、約束は遵守するのが筋道である。 尖閣問題は慎重に対処して、紛争のタネにしてはならない。」
これがどこの新聞社でしょうか?と聞くと、毎日新聞か朝日新聞でないかと・・・

: これ私も、実際中国で中国語に翻訳されたのを見ました。 私の覚えが間違いでなければ、これは読売新聞ではないか。 これかなり中国で紹介されていた。

孫崎: 読売新聞がこのような論調を出しているということは、その当時の、1978、1979年の日本の一般的な了解だったのだ。 

山口: なるほど。 この映像は誰ですか?

: 鄧小平と当時の外務大臣の黄華さん、園田さんと福田さん・・・
P1040388-s.jpg


山口: その時の合意が、歴代の日本と中国の政権内では受け継がれてきたというふうに考えていい・・・

孫崎: 本当は受け継がれてきたのだが、どうもいつからかわからないが、1996年くらいから日本の態度がちょっと変わって、明確に変えたのが、前原さん。 中国側は言っているが、日本側が合意したことはありませんとかなり明確に言った。

山口: つい最近ではないですか。 民主党政権・・・

孫崎: そう。 かなり明確に言ったのは。 

もうひとつ見て頂きたい。 この中でアメリカがどういう態度をとっているのかが重要になってくるわけだ。 日本が私のもの、中国が私のものと言っている時に、棚上げにしましょうということをどう見ているか。 

P1040382-s.jpg

これは2月20日の朝日新聞のスタインバーグ前米国務副長官とのインタビュー。
オバマ政権の国務省で右腕になっていた人が「田中元首相や中国の鄧小平氏らの時代に、日中首脳間に尖閣諸島の棚上げ合意があったとの認識を前提に、この行為は正しかった。 尖閣問題は脇に置くべきだと訴えた」ということで・・・。

多くの聞いている方は、日米安保条約があるから、当然アメリカは領有権は日本のものと言っているし、尖閣の棚上げなどないと言っていると思うが、オバマ大統領の国務省で右腕になっていた人が、尖閣の棚上げはあったのだと、言っている。

山口: 日本にとっては、棚上げの方が都合がいいわけなのでは?

: 都合がいいか別として、理屈から見れば断固受けるべきではないという考えがあるかもしれないが、但し、事実上1972年日中の国交樹立以来ずっと、この2010年の民主党の中国の船長の問題まで、日本の海上保安庁11管区が事実上実効支配していた。

この状況は、これらの一連の主張、或いは一連のアプローチによって、今は既になくなっているのが事実だ。

この両方の事実をもって、比較すべきだ。 外交政策が正しいかどうか、スローガンや喋っている人の表情だけでなく、テンション、演技、評論家ではないので、結果が大事。

山口: 孫崎さんは常に棚上げに戻すべきだと主張されているが。

孫崎: (葉さんを見ながら)あのちょっと言葉が濁ったようなところがあるが、それはどういう事かと言うと、棚上げというのは日本に有利だ。 

結局中国が俺のもの、日本が俺のものと言っている中で、管轄は日本がやっているのを認めるというのが棚上げ。
そして、棚上げだから、それを軍事で変えることをしないという約束でもある。 3つ目に、管轄を続けると、法的には日本がどんどん有利になる。 実際持っているわけだから。 ということで、日本に有利な約束にも拘らず日本側が捨てるなんてことは、日本側はバカなことをしているなと、中国から見ると、あいつら何バカなことやっているのだ、ということになる。

山口: それが、009年の前原さんの漁船の衝突事件の処理だったということ。

: それに関して印象的だったのは、石原都知事時代、彼が提案した国有化という時に、北京では一部の軍関係者の石原に乾杯と言葉が聞かれた。 
それぞれの国には、どの国にも部門利益というものがある。 つまり緊張によって都合がいいというグループがどこの国にもあるが、その言葉の背景はそういうものでしょう。

尖閣をめぐるアメリカの態度

孫崎: 石原都知事はヘリテージ財団で、東京都が買うと言った。 ところが、ヘリテージ財団の人が、極めて深刻なことを言っている。 

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・ 自民党が勝利して安倍さんが出てくる
・ 安倍さんは保守的だと。 今日本国民が中国に対してすごい懸念を持っている。
・ 我々は自分たちがやりたいことをやるのに絶好のチャンスだ。
・ やりたい事は何かというと、集団的自衛権を認めさせる。日本の防衛費を増大させる。
・ 辺野古移転を促進させる。
・ 緊張が高まると日本国民は中国、中国と言う。 それに耐えるためには当然アメリカの方に行かなくてはならない。 そうするとアメリカが思っている集団的自衛権を認めさせるとか、防衛費を増大させるとか、辺野古へ移転させる、アメリカのやりたいことを、安倍さんにさせるに絶好の機会だと。

だから、緊張を高めるということが、アメリカの軍産複合体の人に有利であるということを言っている。

もうひとつ、ケビン・メアさんが言っているのには、尖閣について日本は遠慮する必要ない、どんどん頑張れ。 そして自衛隊や海上保安庁の能力を高めるために、F35の戦闘機を買いなさい、イージス艦を増やしなさい、だからアメリカの軍産複合体、軍事産業の人たちは商売になる。 そういう面も実は考えておかなくてはいけない。

山口: 整理すると、もともとはどこに境目があるのかわからないような問題だったが、一応日本がずっと領土として支配してきた歴史があるが、1970年代に入って、中国側から領有権の主張が始まった。 

ところが、日中国交正常化に際して、一応棚上げにしようという合意が出来て、それが長らく続いていたのが、2010年の漁船の衝突の問題があり、その後に石原さんのヘリテージ財団での東京都が尖閣を買うという。 という風に考えると、ちょっと火をつけているのは日本側だという気がするが。

金子 :先ほど、福田総理と園田外相の絵が出たが、その当時私は国会の駆け出し記者をしていた。 その時から、棚上げは誰も疑わなかった。 最近の若い人達が、棚上げがなかったというのは、本当んびっくりする。 

そういう雰囲気が変わったのが、1992年に中国が領海線の基線を設定したと。 これは今まで棚上げになっていたと思っていたのに、そうでなくて、中国側が尖閣を取るという動きを始めるのではないかという疑いが生じた。 日本の中に、尖閣の上に構造物を建てて、実効支配を確認しておかないと取られるという動きが出てきて、その当時の政府は、棚上げ合意が崩れるから止めさせたが、何とかしろという強硬論が日本の中にある。

それが前原さんを動かして、ああいう形で、漁船の船長の事件を、日本側が動くという形になってきた。


国際政治を考えるときに

山口: 三人の話を聞いていると、日本には日本の強硬論者がいる、そうでもない人達がいる。 中国にも強硬な人達がいる、そうでもない人達がいる。 アメリカにも緊張が高まると儲かる人達がいる、そうでもない人達がいる、というふうに聞こえるが、葉先生どうですか。

: その通りです。 これからも、このような構図だ。 これが国際政治。 

山口: 国際政治・・・。 現状、日本と中国でいうとどう見たらいいのか。

: ここは日本のスタジオなので、皆さん日本国民の立場から考えるべきことは、ひとつは、棚上げがあったか、なかったかの事実の確認。 

もうひとつは、あったと言った方が日本の国益になるか、なかった方が国益になるのか。

もうひとつは、アメリカは、石原都知事のあのように描写されたのがすべてでしょうか、あれはアメリカの全体なのか、一部なのか

米中関係を同時に見ないといけない。 特にこちらの出方を決める時に、毅然とする態度という言葉がTV番組で流行っているが、 だが、国際政治は必ず相手の反応、反発を想定し、視野に入れなければならない。 そういう場合は、相手の国力、相手の国と他の国、特に中国とアメリカとの関係がどうなっているのかを同時に視野に入れないと。

山口: わかりました。 ではどういう風に日本がしたらいいのかを次のコーナーで議論したいと思う。

(3)に続く



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